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映画「闇の子供たち」を観て江口洋介に開眼する

あの映画を観て書く感想のタイトルがこれかい、っていうね。

阪本順治監督、信頼できる
江口洋介、良い。韓国ノワールに出てくれないか
宮崎あおい、微妙…

以上のようなことをダラダラと書いておりますので、合わなさそうな方は自衛してね!あとネタバレしてないと思うけど、自信は無いので気を付けて!!

 

いやすごい映画でしたよ、ほとんどのシーンがタイで撮影されていて、邦画というよりはアジアンノワールの趣き。そもそも邦画をあまり観てないので阪本順治監督の作品、はじめて観たんですが、演出や話運びがハードボイルドで良かった...。あとテーマに対してすごく誠実な感じがしましたね。観てるだけでもなんとなく分かるんですが、Wikipediaによれば子供が出るシーンの撮影にはかなり配慮しているみたいだし、とにかく「ちゃんとしてる」。ので、ヘヴィなテーマではあるのですが安心して観れます。作り手の倫理観っていろんな形で作品に影響を与えていて、それが自分と合わないとテーマが重い場合はかなりキツイんですが、阪本監督は大丈夫だった。良かった。ハリウッドのブロックバスター系の作品ではそのあたりを集団作業でアップデート&矯正しているけど、邦画はプロデューサーだか監督だかの裁量で作っちゃってる感じがして、それも邦画をあまり観ない理由です。合わないとホントに凹むからさ。子供向けのアニメ映画でさえ作り手のヤバさ(悪い意味です)がそのままなことがある本邦で、落とし穴に落ちないようにするのは結構たいへんよ。

とは言え本作、出てくる大人の8割はガチでクズ野郎なので、元気な時に観ることをお勧めします。

いやそれで江口洋介の話なんですけど。こっちが本題なんですけど。

もちろんこれまでにもドラマとかでは拝見していたんですけど。この映画を観て、あれ、こんなに良い俳優だったっけ??て思ったんですよ!!なんか顔が良すぎてドラマとかで浮きがち?なのか?二枚目の役柄が多くて、そりゃこの顔とスタイルでそんな台詞を言ってたら当然かっこいいわ、みたいな印象しか無かったんですけども。「天空の蜂」とかそんな感じ。ま、そんなに数は観てないですけど(←予防線をはる)。

タイだと割とみんな顔が濃いから(平たい顔族比)、もちろん江口洋介の顔とスタイルは相変わらず良いのですが、なんか馴染んでいた。一時帰国した場面で「日焼けしすぎ」みたいなことを言われていたのも駐在員あるあるで良かった。それであの長い手足でバイクにまたがってタイの屋台通りをすり抜けていくのとか、すごい良かった。何気ない動作のひとつひとつが華やかで、東南アジア特有の猥雑な背景の中に花が咲いたみたいでしたね。

むしろ宮崎あおいが浮いていた。よね??演技の幅が狭いのは仕事を選び過ぎなせいでは???と昔から思っていたのですが(大河ドラマ篤姫やってたときもちょっと思ってたけど。てかこの映画と時期が近いんだね、なるほど?)、本作でもそんな感じだった。けっこう複雑なキャラクターだったのでもうちょっと上手い俳優に演じて欲しかったですね。宮崎あおいだとただのいい子(≒バカ)に見えるからさ...。

江口洋介の話に戻るんですけど(本題だから)、大河ドラマ軍師官兵衛」に出てた時は外連味のある織田信長役が、"みんながすきなやつ"って感じで良かったんですけど、現代ドラマだと華やかさが仇になるというか、活かしきれてない印象がありまして。俳優本人ではなくプロデューサーとかの問題だと思いますが。

それで今回、東アジア的混沌の中で走り回っているのを観て、手足が長いのでアクションが映えそうだなと思いまして、「新感染半島」(←気に入って映画館で2回観た)とかに出てても違和感ないよなーとか考えていたところで思い出しました。映画のるろ剣斎藤一役で出てましたね、あれ良かった。そもそもの世界観が原作漫画そのままで特濃だし、主人公含めみんなキャラ濃いし、洋装をビシッときめて長い日本刀で闘ってるのめちゃくちゃ派手で良かったな。

「コンフィデンスマンJP ロマンス編」のヤ〇ザ役も良かったけどさあ、アクション無いからねえ、勿体ない。

やっぱ韓国ノワールに出るしかない。とかいってそれ系(それ系??)のやつ「新感染」2作、「新しき世界」「神の一手」くらいしか見たことないんですけどね。江口洋介に出て欲しい感じ、伝わりますかね?(知らんがな)韓国の俳優さんとキャラ被るから難しいか。いやそこを何とか。

あの社会派映画を観てこの感想、馬鹿じゃないのかと自分でも思うので、ここまでうっかり読んでしまってまだ映画「闇の子供たち」観てない人はぜひ観てきて欲しいです!!

では!!!