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映画「るろうに剣心 最終章 The Final」と「The Beginning」見届けたよ~!!

10年越しの完結編、「るろうに剣心 最終章 The Final」と「The Beginning」観ました~~!!!いえい!!!!

まあゆうてもね、原作漫画は本誌完結と同時くらいに読み終わってからほとんど読み返してないしもちろんアニメも観てないので、るろ剣の熱心なファンとはとても言えないのですがね。でもやっぱりリアルタイムでブームを見届けた世代としては、第一弾の実写映画の出来が素晴らしくて、どこまでこの世界を見せてくれるんだろう、っていう期待と共に本シリーズを追いかけてきたわけです。

邦画は全然観てないので断言はしませんが(いつも言い訳のように書くけどホントに観てないからな~)、このシリーズで、時代劇(映画)が色々な面ですごくアップデートされたんじゃないかという気がしています。端的に、時代劇に若者を呼んで、そのリアクションを観れただけでも価値があるんじゃないか?伝わったところ、伝わらなかったところ、きちんと分析したらきっと邦画の時代劇にとって良い刺激になるんじゃないかな!!!知らんけど!!!!

それはともかく、「The Final」は本当に良かったですねえ~~しばらく映画館に行けてなかったしテレビ見ないからほぼ前情報なしで観たんですが、10年分のファンサービスもたっぷりで、すごく楽しかったです!ありがとーーー!!!!!

ということで以下、細かい感想です!「The Final」と「The Beginning」の良かったところとイマイチだったところをいくつか…

ネタバレはなるべく避けるつもりだけど、予告編とか一切観てないからなにがネタバレか分からんのよ!!ちなみに有村架純が出るのも知らんかった(さすがにこれはサプライズじゃないよね?)。申し訳ない!

では行きますよ!長いよ!!

.........

 

「The Final」の良かったところ!!!!

・雪代縁の屋敷?のセット
いやどっか借りたんかなとおもったら戦闘シーンでバキバキに破壊していて、あらま~と思いながら観ていました。あの和洋中折衷の雰囲気すごい素敵でしたね!!!中庭の設えも、部屋の中?に泉があったのも面白かったし美しくも異形のヴィランに相応しいドラマティックな演出の主役を張ってました!!まあラストバトルで大変なことになるんですけども…だから予告編とかにもあんまり出てこないんだよね。ちゃんと見せて~!!!セットと美術の設定集みたいなの出てないんかな?志々雄の甲鉄艦と併せて.設定集出してくれたらたぶん買うね。みんなも買うよね??

・美術(室内装飾の数々、衣装、メイク、ヘアメイク)
るろ剣実写映画シリーズ、セットと美術がとにかく素晴らしいですよね!エンドクレジットに"美術応援"の項目があって、かなり大人数が動員されているのも納得です(美大か専門学校の学生さんかな)。室内の調度品とか、襖絵とか、映画らしい華やかさとリアリティの両方をちゃんと狙っていて好感度高いです。警察署長のお宅とか、江戸時代から地続きの上品な知識階級の雰囲気が良く出ていた。まあ登場時にはすでに戦闘中なのですぐボロボロになるんだけど…かわいそう。
あと衣装とメイクですよね。衣装は特に毎回感心させられるんですが、今回も良かったですね。原作漫画そのままだと荒唐無稽なギャグになりかねないところを、上手くシリアスに合わせ、かつ原作の意匠を損なわない範囲での色味を抑えたデフォルメがとにかく上手い。本作の雪代縁のデザインというかスタイリングもとっても好きです。衣装、何種類かありましたね(原作もそうだっけ??)。どれも大陸の風味と原作独特の外連味がうまく調和していて非常に素敵でした。

・野外ロケ
これもシリーズ通してですが、本作も良かったですね。よくそんな背景撮れたな、て感心するシーンがたくさんありましたね。ロケ地巡りしたくなるの分かるよ~~。でこういうところでも時代劇のノウハウが撮る側、撮られる側(ロケ地の地元スタッフや役所の職員ね)に蓄積されていくんだと思いますね。実績や経験を実地で積めるのすごい貴重じゃないですか?"需要"が分かれば保存整備の方向性も決めやすくなるだろうし。そういう意味でも野外ロケを多用したのすごく良かったと思います。もちろん作品としてもリッチな絵面になって良いですよね。最近の高画質だと野外かどうかってすぐ分かるからね。野外ロケはそれにリソースを割くだけの価値がある。こっちとしては大作映画らしいゴージャスさを観に行くわけなので、野外ロケは大好物です。ありがとうございます!!!

・大人数で訓練してるシーン。しかも剣道部が駆り出されてて良かった
オープニングシーケンスのあと、警察の訓練場のシーンになって剣術の訓練風景が俯瞰(?)で映ったとき、この映画はきっといい映画だな、って確信したんですよ。別に言葉だけで説明してもいいようなシーンだけど、ちゃんとリソースを使ってこういう場面を撮ることで、物語世界の厚みが増すんですよね。
そのあとの神谷道場のシーンでも、えらいしっかり稽古してるなと思ったらエンドクレジットで現役の剣道部が出てきたので納得ですよ。そういうとこに”本物”使うの好感度高い~~~いえい!

・オープニングの列車内アクション
駅や列車内が乗客や職員でごった返してて、満を持しての雪代縁の登場、そこからのアクション、一連の流れが完璧でしたね。マジで良かった。アクション自体の工夫もね、雪代縁の素手による乱闘、武器(武器?)を持って乱闘、さらに斎藤一との一対一…!!みたいな構成が物語開幕の高揚感をブーストして素晴らしかったです。
列車内のセットもいい感じでしたね、考証の正確さとかは分からないのであれですが。雪代縁のせいでバッキバキに壊されるのかわいそうでしたけど(この映画のセット、だいたいそんな感じ)、景気が良くて良いですね。こういのを観たくて観に来たんだよなあ~~っていう期待にきっちり応えてくれるオープニングアクションでした!!ありがとう!!

・鍛え抜かれた新田真剣佑
いやめちゃくちゃ力入ってたね!?!?ほかの出演作品は観たことないけど…(ごめんよ)。鍛え上げた身体にきれいなアクションで、若くして裏社会でのし上がった強敵、っていう感じがぴったりでびっくりしました!そんで美形だしさ~外連味たっぷりの衣装もきっちり着こなして、ドラマティックな台詞が似合っていて、るろ剣の世界観にドはまりしていましたね。キャスティングありがとう!って感じです。これからも応援してます。

・みんなで剣心の過去話を聞くとき弥彦が正座してたところ
かわいかったし、弥彦のキャラ付けとして完璧。健気。解釈一致。

オールスター感謝祭なところ
これは自分が事前情報を全く知らずに行ったせいでもありますが、懐かしいあの人やあの人がどんどん出てきてめっちゃ楽しかったです。回想シーンも豪華でしたね、またシリーズ見返したい気持ちになった(思うつぼだな)。

・ワイヤーアクションの進化(ネタバレぽいので詳細は控えます)
とりあえず一言だけ、佐藤健、ワイヤーアクション上達したよね!?

左之助役の青木崇高、身体張っててえらいね…
一作目の10年前ならともかく、いまや完全に演技派の中堅俳優じゃないですか。なにしてんすか。大団円に相応しい熱演をありがとうね…身体だいじに。

 

「The Beginning」の良かったところ!!!!

・宿屋のセットと女将
抜刀斎が泊ってたあの宿屋(長州藩の下っ端の定宿?)の構造、すごい面白かったですよね!!!母屋?の真ん中に吹き抜けの台所(作業場)があって、そこからすぐ上がった板の間が宿泊者の食堂になってて、二階は吹き抜けに面した回廊沿いに個室の宴会場があって、土間を降りたところに用水路みたいなのがあって水場になっているという。母屋と宿泊棟?は外の水路沿いの小道を挟んで渡り廊下で繋がってたね!おもしろ~~!!
でそこを仕切ってる女将の佇まいがね、また良かったですね。あの着物の襟抜きの感じとか、ずっと客商売やっててちょっと年がいってる女性の感じですよね。はあ~よい~~。

・室内装飾、特にオープニングの対馬藩
室内装飾で印象に残ったのは、オープニングの大立ち回りの舞台になる対馬藩邸(の土間)ですね!小藩ながらも精鋭ぞろい、質実剛健な雰囲気があの一部屋だけでよく表現されていたと思います。あの板張り壁の絵、凄惨な現場と相まって非常に印象的でした。素晴らしい~!!
ついでに書くと、対馬藩邸で行われるアクションも工夫が凝らされていて素晴らしいです。まあ暗いしカタルシスは全然ないけど…。

・最後らへんの燃えるところ(たぶんネタバレなので詳細は控えます)
あれはガチで燃やしたな?!?!絵面が派手で不謹慎ながら大変アガりました。すみません。

・楽しそうな北村一輝
邦画もドラマもあんまり見てないのに勝手なこと言いますけど、北村一輝も濃ゆい顔立ちと立派な体格を日本の中で持て余してる俳優の一人だと思うんですよね~~。上手くキャラや演出がハマればすごくいい役者さんなのではないかとずっと薄っすら思っていたのですが、本作は良かったですね~~素晴らしく良い声でしたしね。北村一輝のキャラ(辰巳)にまつわる脚本がぺらくてヴィランとしての存在感は全て俳優の演技にかかってましたが、見事にこなしてましたね。あの美声で徳川への忠誠を誓われたら家康もさぞ本望であろう(今期の大河ドラマのノリでちょっと出てきてくれんかな)。

・長髪の江口洋介
短髪洋装も良いですが、無頼派っぽい長髪もなかなか良かったですね。眼福でしたね。

 

「The Final」のイマイチだったところ…

・最後まで武井咲の剣道は上達しなかった
これは10年前から思っていましたが、最終章でも変わらずでしたね…剣道部員と並ぶから余計に悪目立ちするんだよなあ…

江口洋介のアクションをもっと見せてください
ただの強欲です。大量の敵に取り囲まれてから生還するところ、見せて欲しかった…

 

「The Beginning」のイマイチだったところ…

有村架純は着物が似合わない
似合わね~~~~!所作が下手なのか?着物が綺麗すぎるのか?ほかの仕事も忙しいんだと思うけど、せめてもうちょっと着物に慣れてから撮影に入ったほうが良かったのでは、と思いました。余計なお世話ですが…

禁門の変を飛ばすな、長州藩ならちゃんとやれ
いや桂小五郎がなんで逃げてたか分かりにくくなかった???もしかして常識??大河ドラマとかで散々やってるしまあいっかてこと???それ言ったら対馬藩の立ち位置も分かりにくかったけどな、そもそもなんで抜刀斎が捕まってたんだっけ…

・アクションが控えめでヒマだった
いやアクションを観に行ったんでね、ドラマパートあんま興味ないんよ…

北村一輝と仲間たちをもっと出してあげて
上で書いた通りアクションシーンが少なくてヒマだったのと、せっかく北村一輝がすごいキャラ立ってていい雰囲気だったのでもっとちゃんと扱ってあげて欲しかったです。だって抜刀斎をあれだけ執拗に狙う動機があんなにあっさり流されて…北村一輝の熱演でなんとなく説得されたけど…誰といつから内通してたのか分かりにくかったし…

・あの肌色シーン、要る????
要る??????????????

高杉晋作もビジュアル素晴らしかったのにすぐいなくなった
だから禁門の変をやらないからこんなことに!!!池田屋事件はちゃんとやったくせに!!!(それはいいんよ、江口洋介のシーンが増えるから)

 

は~~~

長いよ。長いんよ。一応、記事を書いたときには何回か読み返しておかしいところは直すんですけど、我ながら長すぎてめんどい。まあそれだけ語りたいことがあったということですね、やっぱ10年分の感謝祭だからね。「The Final」を観てて、とあるキャラが出てきたときテンション上がり過ぎて手を振りましたね、最後列で観てたのをいいことに。

余談ですが、「The Final」を観にいった時に来場者特典でA4半切りサイズ?のカードをもらってカバンに入らず、手でヒラヒラさせながらスーパーで買い物をして家まで帰りました。大変だったけど良い思い出です(?)。

ということで、最終章までちゃんと作ってくれたプロデューサー、監督に感謝をささげてこの長すぎる記事を終わろうと思います。

ありがとうございました!!!!!!土下座!!!

では!!