ちょっとタイミグが合ったので(?)ブレイド映画シリーズ3作観たよ!!そういやMCU入りするっていうニュースを見かけたような気がするね!!
いやだいぶ好きな感じでびっくりしたわね~1作目は1998年の映画ということですが、デザインと演出が良くていま観てもスタイリッシュでかっこいい!と思います!
ティム・バートンのバットマンほど独善的(あえてこの言葉を使うが)でもなく、クリストファー・ノーランよりは遊び心もあり。
アメコミ的ノリの良さと題材のシリアスさ、ビジュアルの実写への取り込み方、すごい上手い…と思うんだけど。MCUが今のシリーズで大成功してるからか、あまり話題になってるところを見かけないんですよね…なぜだ。
アイアンマンに始まる現MCUシリーズをひっくるめても、アメコミ実写化作品の中ではかなり好きな部類なんですが、こんなのみんな好きじゃろ??孤独でクールなタフガイにして漆黒のヴァンパイア・ハンターとかいう初恋泥棒みたいな設定のダーク・ヒーローが、こんなにもちゃんとかっこいいとは。いや素晴らしいです。おそらく私の知らないどこかに巨大なファンダムがあって、日夜を分かたず熱い議論が交わされているのであろう…そうに違いない。知らんけど…。
この記事を書きながら調べてて初めて知ったんだけど、日本でアニメ化されてたんだね。しかもマッドハウス。ブレイドの声はもちろん大塚明夫。へええ~。
閑話休題。
シリーズの好きな順番は、二作目≧一作目>三作目、って感じです。並べて観ると、やはりギレルモ・デル・トロの才能が際立つ。その話はのちほど。シリーズ通した印象というか、一作目を観たときに、妙に安心感(既視感ではない、念のため)のある展開だな…と思っていたら、脚本を書いたデヴィッド・S・ゴイヤーが90年代以降のMCUやらDCの脚本や原作の多くに参加しているらしく、むしろこっちが実家(?)じゃん、てなりました。我ながらいい勘をしている(無知)。
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で、まず一作目なんですけども。二つの社会の対立とそのどちらにも属さないアウトローの活躍、という割とシンプルなプロットで、それを引き立てる外連味たっぷりのカンフーアクションや美意識を感じるキャラクターデザイン、スタイリッシュな劇伴が良かったですよね。
と言いつつ、いちばん気になったのは随所に見え隠れする日本オマージュ…(オマージュ?)。ブレイドが日本で剣術を修行したことがあるという設定が公式なのかどうか分からんが、その辺を意識しているんでしょうか。なにもわからない。忍者っぽい敵や日本のサラリーマンぽいヴァンパイアに留まらず、銀座のクラブみたいなの出てきた。銀座のクラブのこと知らんけど。ていうかそれは、「ブラック・レイン」に出てきたやつなんよ、あれより女の子たちが安っぽくなってルーズソックス履いてるあたりが90年代を分かってるな~て感じですごい気に入ってるけど、急に出てきてびっくりするんよ。好きだけどな!!
まあラストのソードアクションはスターウォーズ一作目のあれみたいな感じで、両手で構えていたところは頑張っていたのかもしれんが日本刀を活かせては無かったですね。でもカンフー風味のアクションで雰囲気出てたからいいんですよ。外国映画に映る”日本”が好きすぎるので、これだけやってくれれば満足です。ありがとうブレイド(???)。
それ以外にももちろん良いところがたくさんあって、”書庫の番人”の造形とか、ヒロインが急に暴力に目覚めるところとか、好きでしたね。あとヴァンパイアの死に様にバリエーションがあったのも良かった。主人公が激つよ設定だと、どうしても全員瞬殺、になって絵面が単調になりがちだから…。
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で、二作目でギレルモ・デル・トロですよ!個人的にはアクション映画のイメージは無かったんだけど、原作コミックへの造詣を買われての起用…らしい。なるほど。
1の人間味のある人外たちも良かったけど、2のギレルモ・デル・トロ監督の異形の者たちへの偏執的なまでのこだわりはさすがでしたよね。リーパーズの背中に肺?がでてくるところとか、そんなに執拗に撮る必要あった??ていう(原作未読なのでなんか大事な伏線だったらごめん)。ヴァンパイアにも人間にも所属できない主人公のブレイドだけじゃなく、それら全てとも異質なヴィランへの愛があったよね。この映画で断罪される最も大きな過ちは、異形の者たちが生まれたことではなく、彼らを利用しようとしたことなんですが、そのあたりの描写は完全にデル・トロの映画だった。…たぶん。
あとアクションもさ、量は減ったと思うけど質は明らかに向上していた。ソードアクションを二刀流メインにしたことでスピード感と演出の幅が増した気がする。もちろんちゃんと素手メインのカンフーアクションもあって、特にラストバトルね!「レイジング・ファイア」を3回観た今なら分かる、このデザインしたのドニーさんでしょ?!?!まさにドニー・イェンのアクション!て感じで良かったですね!アクション・コレオグラファーに名前があったのはそういうことか!と思いました。いやできれば本編でももっと活躍して欲しかったけど………。
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三作目は、まああれです、観終わって思ったことは(みんなそうだと思うが)ゴイヤー氏は脚本に徹したほうが良さそうだな、ってことです(その後のキャリアを見ると本当にみんなそう思ったぽいが)。途中まではけっこう良かったのに後半ごちゃごちゃしてラスボスのポテンシャルが活かせてなかった。その設定だったらもっと色々できたんではないのか!?すべての生物を凌駕する完全体なんだろ!?とか。あとキャラクターの交通整理ができてなかったよな、とか。マジでラスボスと最期の台詞がもったいなかったよ。
キャラクターが増えたの、続編への布石か?と思ったけどドラマシリーズの配役を見るとそんなことはなさそうだし、何だったのだ。
とまあいろいろ不満はありつつ、好きなところもあるのよ。盲目のサイエンティストとかさ。あの人けっこう好きだったのにさ、もっとキャラ作り込めただろうよ~ていう………。
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ところでMCU新作ラッシュの前に今のうちに書いておきますけど、4月に公開予定の「モービウス」とブレイドは関係ありますか!?!?予告で”血の難病”て言うてたけども!いやでもヴェノムも出してブレイドとも絡めたら忙しすぎるよな…いまのMCUならやりかねない気もするけど、どうだろうね!
(上の段落を書いたあとにブレイドの英語版ウィキペディアちらっと見たらさあ…いや何でもない…)
あと最後にこれだけ、ブレイド、リブートするのはいいけどもし日本モチーフを取り入れるなら真面目にやれよな!ということを申し添えて筆をおきたいと思います。MCU、そのあたり信用がねえからな!
ということでみんなも予習を兼ねてブレイド映画3作を観よう!MCUご新規へのハードルがますます上がるね!!どうすんだこれ!
では!!!